安いインプラントでも大丈夫ですか?

インプラント治療の相場は、1本35〜45万円です。その相場よりも余りにも格安の場合は注意が必要です。
理由は安くするには大幅なコスト削減をする必要があるからです。
術前の診断もままならず必要な工程を省き、無計画に粗悪なインプラントを埋入しないと出来ない業です。
術後の保証がどの位あるかも大事なポイントになります。

<当院での対処法>

世界で最も安全性が高く信頼性の高いストローマンインプラントを使用しております。
術前の管理栄養士によるミネラルバランス検査や、術後のメンテナンスや保証制度など万全の対応をしております。

インプラントには何かリスクはありますか?

リスクには術中と術後の2つがあります。

【術中のリスク(血管・神経損傷)】

インプラントの手術では、ドリルで骨に穴を開けていきますので、その際神経や血管を傷つけてしまう可能性があります。特に、下顎には大きな神経や血管があり、もし神経を傷つけてしまうと、神経麻痺がおこります。血管を傷つけてしまった場合は深刻で最悪の場合、出血多量で死亡することもあります。

上顎の場合は、上顎洞という空洞を誤ってドリルで削ってしまうと感染を起こし、上顎洞炎を起こしてしまうこともあります。

<当院での対処法>

必ず歯科用CT撮影を行って診断し、神経や血管の立体的な位置を把握しています。更に、確実に安全に埋入するために、全ての症例でサージカルガイドを使用して、1ミリの誤差もなく埋入しています。

【術後のリスク(感染や骨と結合しない)】

インプラントの手術が無事終わってもまだリスクはあります。

糖尿病や歯周病菌による感染や骨密度が低くインプラントが上手く骨と結合しないことがあります。

また、喫煙もインプラント成功率に大きく関係します。喫煙していると血液の流れが悪くなってしまい、手術後の骨の結合に支障をきたし、歯周病にかかりやすいという危険があります。なるべく禁煙していただくことをお勧めしています。

<当院での対処法>

インプラントが歯周病にならないように、術前に全ての患者さんに歯周病菌の除菌(歯周内科治療)を行っています。

また、インプラントの寿命を長くするために歯科衛生士によるメンテナンス(クリーニング)を受けて頂いております。

インプラントはもちろん、他のご自身の歯も歯周病や虫歯から守ることも重要です。

骨密度が低い方には、インプラントが骨に完全に付くまで負荷がかからないようにし、骨に必要なミネラルを摂取してもらっています。

インプラントの相場はどのくらいですか?

インプラント治療は、現在国内30社以上海外100社以上のメーカーによって、システムが運用されています。
ですから、どのシステムを採用するかだけでなく、使用する材料や症例によっても、治療費は大きく変わってきます。
そのため、インプラント治療の妥当な金額を一概に言うことはできません。ただ、日本で実施されているインプラント治療における治療費の平均額は判明しています。

日本インプラントセンターの発表(2011年)によると、インプラントの平均治療費は1本あたり32万5千円とのことでした。
確かに、多くのインプラント治療は30~50万円程度の費用がかかるため、妥当な金額と言えます。

痛みや腫れることが心配ですが、どうですか?

「手術」と聞くと、恐いとか痛いというイメージを持たれると思います。
しかし、実際には抜歯と同じ小手術ですので、手術後の痛みや腫れも抜歯と同じ程度だと考えてください。

<当院での対処法>

通常の抜歯と同じように局部麻酔をします。
ほとんどが歯茎を切開しないフラップレス手術のため、1本あたり10~15分位で手術は終わります。手術後の腫れについても、感染防止用の抗菌剤の投与や殺菌水をお渡ししますので、腫れは少ないです。

手術がこわいけど、痛くないですか?

手術中は痛みを感じることはありません。
しかし、局所麻酔なので歯を削る時と同じように、しっかりとした意識があり、手術中の物音や会話が全て聞こえてきます。
ましてや初めての方は’骨に穴を開けるなんて滅茶苦茶痛いに決まっている’という妄想だけが膨らんでしまい、緊張のピークに達するかもしれません。
しかしご安心ください。痛みは抜歯程度です。

<当院での対処法>

歯肉に表面麻酔をしっかり塗布して、極細の針を使用し電動でゆっくり注射しますので、刺される痛みはほとんど感じません。無痛麻酔が完璧に出来ると外科処置を無痛で行えます。そして手術に掛かる時間を完全に読み、適切な麻酔の量をコントロールすれば治療は全て無痛で終了できます。
また生体モニターで血圧の変動や心拍数など全身状態を管理していますので、万が一何かあった場合でもご安心いただけます。

金属アレルギーがあるのですが、大丈夫ですか?

歯科治療と金属アレルギーというのは、密接な関わりがあります。というのも、詰め物や被せ物、ブリッジや入れ歯などには、色々な金属が使用されており、それが原因でアレルギー反応が起きることも珍しくはありません。

金属アレルギーでは、金や銀のような貴金属にアレルギー反応を示す人もいれば、亜鉛やスズといった非貴金属にアレルギー反応を示す人もいます。ですから、金属アレルギーがあるからといって、歯科治療で金属を一切使用できないというわけではありません。特にインプラントでは、使用する金属がチタンですので、例え金属アレルギーがあったとしても、通常の場合は治療を受けることができます。

またこのチタンは人工関節にも使われている金属で、人体との親和性が高く、アレルギーを起こしにくい金属と言われています。

ただごく一部の人には、チタンに金属アレルギー反応を示す場合があります。

<当院での対処法>

金属アレルギーが心配な方は、皮膚科でのパッチテストをお勧めしております。もしチタンに金属アレルギー反応があれば、金属を使用しないジルコニアインプラントを使用することも可能です。

インプラントの平均寿命って?

カウンセリングで多くの患者様からのご質問が「どの位もつの?」です。
「寿命は○○年」と一概には言えません。
理由は、骨の状態やメンテナンスの受診率などにより左右されるからです。
インプラント本体は壊れることはまずなく、半永久的にもちます。
ただ、ご自身の歯と同じようにプラークコントロールが不十分だと歯周病になり、また強い噛み合わせでも骨が溶け、せっかく入れたインプラントがダメになることもあります。

インプラントのデメリットはあるの?

大きなデメリットの一つに手術を伴うということがあります。このため、全身の状態に問題がある方は、より負担の少ないブリッジや入れ歯を利用した治療を行わなければならないこともあります。
糖尿病や高血圧の方は、血糖値や血圧のコントロールがうまく行っているのか、また脳梗塞や心筋梗塞の方であれば、血液凝固の機能に問題がないかなどが重要です。
インプラントの治療ではこのような全身の疾患との関連をしっかりと考える事が非常に重要です。
デメリットの2つ目は治療期間が長いことです。入れ歯やブリッジの治療では1~2ヶ月程度で治療が完了しますが、インプラントではどうしても4ヶ月以上の期間が最短でもかかってしまいます。
理由はインプラントと骨が結合するまでの期間を待つ必要があるからです。
インプラントは非常にすぐれた治療ですが、どうしてもこのようなデメリットは避ける事ができません。治療を選ぶ時には手術の必要性・治療期間についてしっかりと理解をした上で治療を受けるようにしましょう。

治療期間を短くすることは可能ですか?

治療期間は、インプラントと顎の骨がどれだけ早く結合するかで決まってきます。顎の骨の厚みや高さが十分な状態であれば、2~4ヶ月程度で結合します。その間、歯がないところには入れ歯や仮歯を入れることも可能です。

<当院での対処法>

インプラントと骨との結合で重要なのは、空気中の炭素の存在です。炭素がインプラントに付着すると結合の妨げになります。それを改善したのが炭素の付着のないSLActive®です。このインプラントの出現により通常の半分近くの期間で治療を終えることが可能になりました。当院ではほぼ全症例でこのSLActive®を使用しております。

インプラント治療の流れや期間を教えてくれますか?

治療の流れは以下の通りです。

  1. 初診カウンセリング
    お口の中を確認し、ご希望や全身状態の確認をします。また、インプラントに関する情報提供や見積もりもお渡しします。
  2. インプラント診断
    あらかじめ歯周内科治療を受けて頂きます。その後レントゲン撮影、唾液検査、ミネラル検査、口腔内写真撮影、CT撮影などをして必要な資料を作成します。
  3. 診断結果の説明
    診断の結果を用いて術前カウンセリングを行い、同意書の説明も致します。
    この時に手術日を決定します。
  4. インプラント埋入
    歯科衛生士によるお口全体の清掃と消毒を行います。
    麻酔をかけ、インプラントを予定された場所に正確に入れていきます。
    1本あたり10~15分の時間がかかります。
  5. 術後の消毒と清掃
    消毒と手術部位の状態確認をしていきます。
    インプラントと骨がしっかり結合するまでの間(2~4ヶ月間)は1ヶ月に一度、歯科衛生士によるクリーニングを実施していきます。
  6. インプラントに人工の歯を装着する
    型を採ったりしながらインプラントに上部構造体を作っていきます。
    約2ヶ月の工程期間となります。
  7. 定期的なメンテナンス
    いつまでも快適にご使用いただくために、ご自身でのお手入れと歯科医院でのクリーニングを実施していきます。
インプラントメーカーはどれがいいの?

インプラントの治療を受けるときに気をつけていただきたいことは、インプラントのメーカーが変わると治療のシステムが大きく変わるという点です。
実はインプラントというのはインプラント本体だけでなく、治療に必要なドリルなどの器具まで合わせて開発されていますので、メーカーが変わると治療ができないこともあります。
例えばマイナーなメーカーのインプラントの治療を受けて、その後再び治療を受けるときにその歯科医院に行かなければ治療ができないというトラブルが起きてしまいます。
また、5年以上前に治療を受けている場合、部品の製造が終わり修理不可能ということもあります。
ただ代表的なインプラントメーカーであれば多くの歯科医院で導入されていますので、安心して治療を受けることができます。

<当院での対処法>

世界3大メーカーのストローマンシステムを導入しております。

その企業の将来性を見る時には、研究開発費を見ると分かります。

ストローマンは圧倒的no.1ですので潰れる心配はありません。また今までのインプラントの部品もすべて在庫がありますので、何かあっても安心です。

歯が抜けたまま相談に行っても大丈夫ですか?

すぐに起きるものではありませんが、歯を抜けたままにしておくと、様々な問題が出てきます。

  1. 抜けた歯と対合する歯が抜けた歯のスペースに伸びてくる
    歯を失うと対合していた歯はその歯と咬み合うことによって受けていた刺激がなくなり、刺激を求めて伸びてきます。
    骨の中に埋まっていた部分が出てくるので、歯の支えがだんだん弱っていきます。
  2. 抜けた歯の両隣の歯が抜けた歯のスペースに傾いてくる
    歯は相互に力をかけ合ってその位置を保っています。しかし歯が抜けてしまうと、その両隣を支えてくれる歯がなくなってしまい、できたスペースに徐々に動いて傾いてきます。
    またそのまま長期間放置しておくと、さらに横の歯も同じように傾いてきます。
    この傾いた歯を元に戻すためには、全体的な矯正治療が必要になってきます。
  3. 咬み合わせがおかしくなる
    たった1本の歯を失っただけでも、そのままにしておくと徐々に全体のバランスが崩れてきます。
    さらに抜けた歯の本数が多い場合には、しっかり咬むことが出来なくなり、反対側の歯でばかり咬むことになり、徐々に咬み合わせのバランスが崩れて、顎関節症が生じるリスクが高くなってきます。
  4. 見た目が悪くなる
    歯が抜けたままだと、見た目が悪いばかりではなく、他の人からの印象も悪くなります。特に女性や接客業の方には深刻です。
    また、本人もそれを気にして、大きな口をあけて笑うことがなくなったり、他人とのコミュニケーションが少なくなることもあるようです。
    普段はあまり意識して見ていない人でも、その人のお口の中に歯がないと、違和感があり気になったりするものです。
  5. 咀嚼障害による胃腸への負担
    咬み合せのバランスが崩れると、うまく食べ物を咀嚼できなくなります。その状態が続くと食べ物の塊が大きいまま胃腸に送られ、胃や腸への負担が増加します。
    また、咀嚼不良により唾液の分泌が不足し、消化の妨げになります。また唾液には口の中の汚れを洗い流す自浄作用があります。唾液の不足により歯垢の分解が進まず、歯周病のリスクが高まり口臭の原因にもなります。

<当院での対処法>

歯がない状態をできるだけ避けるために、仮歯や入れ歯の作製を勧めています。その後、固定式のブリッジやインプラントへの移行も可能です。

術後のメンテナンスは大変なのでしょうか?

インプラント治療後は定期的なメンテナンスを受けることが非常に重要です。
なぜならインプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病(インプラント周囲炎)にはなってしまうからです。
インプラント周囲炎とは、インプラントの周りに汚れが溜まり、その汚れが原因となって歯茎に炎症を引き起こす疾患で、インプラントを入れている全ての方が対象です。
インプラントは天然の歯と比べて形が複雑なため、どうしても汚れが溜まりやすくなります。この汚れ自体細菌の塊で、歯茎の炎症だけでなく、隣接する歯に虫歯を作るなど様々な問題を起こします。

<当院での対処法>

インプラントの治療後は、通常1ヶ月後のチェックとクリーニングをします。

その後問題なければ、3~4ヶ月後のメンテナンスに移行していきます。

メンテナンスでは歯磨きやフロスでは落とせない、細かい汚れも綺麗に落とすことができます。しっかりとメンテナンスを利用して、インプラントの寿命を伸ばしていきましょう。

インプラントは医療費控除対象ですか?

インプラントは医療費控除の対象です。
医療費控除は、1月1日~12月31日の1年間の医療費が10万円を超えた場合が対象です。
1人の医療費だけではなく、生計を共にする家族全員の医療費が対象になります。

申請者

本人が申請します。

申請時期

2月16日~3月15日

控除対象の費用

インプラントの治療費、バスや電車の交通費
これらの領収書は必ず取っておくようにしてください。

必要書類

  • 医療費控除の明細書
  • 確定申告書(国税庁ホームページで作成可能)

平成29年度分からは領収書の提出は不要になり、医療費控除の明細書提出が必要になります。

ただし、領収書は税務署から問い合わせがあった時は提出しなければいけませんので、保管しておくようにしてください。

医療費控除の計算方法

控除額の計算は次のような計算式から算出されます。

  • 医療費控除額
    (実際に支払った医療費合計)-(保険金などで補填される金額)-(10万円)
    総所得が200万円未満の場合は、10万円ではなく総所得額の5%を差し引きます。
  • 還付金
    (医療費控除額)×(所得税率)
    所得税率は国税庁のホームページに掲載されていますので、ご参照ください。
    ※確定申告を忘れていた場合でも、「過去5年以内」であれば還付が受けらます。
良く咬める総入れ歯はありますか?

インプラントを利用したインプラントオーバーデンチャーが安定もよく非常によく噛むことができます。
インプラントオーバーデンチャーとは、入れ歯のメリットとインプラントのメリットをかけ合わせて作製した入れ歯で、4本のインプラントを埋入し、磁石などを利用して入れ歯をしっかり安定させる治療法です。

お手入れが非常に簡単で患者さんが自由に取り外しできるため、これからの高齢化社会において注目の入れ歯です。